KLX110L用USヨシムラ管を見たり、現物を知っている方なら判ると思いますが、
KSR-KLXって、エンジンが一緒ってだけで、全く取りまわしが違うので、
そうとう「切った・貼った」しないと、取り付けられません。
今回も、元同僚でマフラー加工のエキスパートなショップさんに車両ごと持ち込んで、
ワンオフ対応で製作して頂きました。
Kawasakiあるある。アメリカ製品あるある。で、治具なんか作っても全く役に立たないので、
マフラーと車両、同時持ち込みじゃないと加工できないんですww
今回は、溶接ビードまでUSヨシムラ風で、
普通の人が見たんじゃ「切った貼った継ぎ足した」なんて判らないでしょうww
それに、切った貼ったなら溶接機があるところで簡単に出来そうに思う人がいますが、
このマフラー、元々が「レース用」なので、アクセルON/OFFで、かなりバリバリと煩いです。
それを、一般道で走っても「JMCA管」に聞こえるくらい、消音対策しつつ性能を殺さない、
独特のサイレンサー加工で、バッチリ小気味良いサウンドと性能を確保しました。
マフラー交換後は、キャニスターパイプのブラインドプラグと、エアクリーナーの加工、
エレメント交換とキャブセッティング+キャブヒーター加工を施しました。
そう。このマシンは並行輸入車で「キャブヒーター」が無い車両だったんです。
サービスマニュアルを凝視して、程よい位置の配線を切り出して、違和感なくフィットさせました。
セッティングは、今まで鈴鹿ミニモトKSR110クラスで戦ってきた膨大なデータがあるので、
実績あるJNやPJ、エアクリ仕様とMJでバッチリ決まりました。
それと、今回のオーダーで一番大変だったのが「フェンダーレス加工」です。
そもそもKITとして商品化されておらず、出ていても不格好でカッコイイものが無いため、
オーナーが「こんな感じで」とイメージ画像を送って頂いて、
それに近い物を探してパパっと取り付けられるかな・・・と思ったら・・・
まあまあ大変でした(笑
ベースは、ダートフリークさんのDRC製品で、ベースプレートがアルミ製の汎用品をチョイス。
切って曲げて穴あけして、純正のフェンダーも綺麗にカットして、ヒートガンで修正。
ウインカーもDRC製の汎用品をプレート作ったり加工したりと、ようやく完成。
パッと見て「ふつうのフェンダーレスKIT]に見えるように、スッキリ仕上げました。
フロントマスクのウインカーも、DRC製の小型の物に。
簡単に取り付けられているように見えますが・・・実は、ココにも陰ながら苦労がww
USヨシムラ管も、フェンダーレス加工も、キャブ加工も、パッと見て「ふつう」に見える、
スッキリとしたカスタムは、オーナーさんの好みではあったものの、
私も綺麗に加工できたなと、けっこう気に入ってます(^^)
・・・と思ったら、「ハイスロも取り付けて欲しいです~」とオーダーがあったので、
ここもスッキリ見えるように、KLX110Lのスロットルをサクッと移植。
誰が見ても純正そのものでも、開けるとノーマルの2/3まで少ないハイスロに。
まあ、このままVM24SSを組んでもスロットルは使えるんで、良い仕様です。
あくまで「ゴテゴテになり過ぎない・スッキリとした大人カスタム」完成です(^^)
長くお時間要しましたが、御依頼ありがとうございました。