モータースポーツを応援する、エンジン屋@SUS441のブログ

また、98

また、98


1998年式HONDA RS125R純正フロントフォーク のOH完了しました。

このフォークは、アウターが傷だらけだったので「カシマコート」を施してみました。
この色って、ほんと「SHOWAサスペンション!」って感じするよね~ww


基本エンジン屋なんですが、このレーサー用倒立フォークをミニバイクで使おうとする時、
200㎞以上出るRS125Rとは、スピードレンジが違うため色々と不具合が出てくるのですが、
ミニバイクと言っても、その出力やエンジン構造、コース、フレームなどがバラバラで、
サス屋さんにオーダーする際の説明も難しいため、状況に合わせて仕様変更を繰り返し、
伸び・圧のバルブを積み替え、減衰設定を変更することを年に数セット行っています。


ミニバイク用としては、ブレーキが「サイドマウント」(ラジアルマウントではない)タイプが該当なので、
年式でいうと1995年~2002年型までの物なので、ロードレースでメカだった時から数えても、約20年モノ(爆

中でも、この1998~99年型のフォークはRSユーザーからことごとく酷評された構造を持っており、
それゆえ、ヤフオクでもよく出回っているんですが、ミニバイクでも「使い物にならん!」と、
何度もヤフオクを行き来する運命をたどっています(笑

とにかく、その独特な構造から、単にスプリングを柔らかくしたり、油面を下げたりしてもダメなため、
試行錯誤の末に「これならば、ミニバイクで使ってよいだろう」という設定が見つかり、
何チームかの方達に好評を得てから、口コミ?でよく来るようになりました(笑


また、98

そんなわけで、私のフロントフォークユーザーさんは99%ミニバイクライダーさんなので、
RS125RやNSF250Rを触ったことがあるなら、ほぼほぼ「常識」化していて、
ミニバイクライダーさんには全くと言っていいほど浸透していないのが、コレ「油面調整用カラー」

フォークの下の樹脂の事ね。

コレを取り付けた状態で、初めて「油面」を計測できるわけ。
フツーは、ヤフオクゲットのフォークに付いてくるはずないよね~ だから知らない人も多いってわけ。
そして、年式によっては「左右で油面が違う」ってことを知らない人も多い。

そりゃそうだ。フツーのフォークは左右で油面一緒ってのが一般的だし、
HONDAの市販車で、油面が左右が違うなんてドリーム店のメカでも聞いたことないだろう。
ましてや、ヤフオクゲットで「何年式か?」がハッキリしないし、ネットでもこんな情報載ってない。
けど、ミニバイク用で使うフォークは95年式の一部を除いて、ほぼ「左右違う」のが普通。


また、98

その訳が、コレ

先のカラーを取り付けた状態でも、インナーチューブの出ている長さが違うんすよ。

まあ、何で違うのかって・・・ハッキリ言えばコストなんだろうけど、その背景にはイロイロ歴史があるのよ(笑
だから、左右で油面が違うってことだけ覚えておけば良い。

肝心の油面高さだけど、コレは「数字が独り歩き」するのを防ぐため、あえて書かない。

なぜなら、このフォークを触るにはある程度のスキルが必要だし、それをサンデーメカに強いることはしない。
信頼置ける、サスペンション屋さんに出してメンテと調整を行って欲しいから。
その時に、エンジニアの人と相談して決めた油面から、高くしたり低くしたりしたら良い。

そうして、シッカリとメンテナンスされたサスを、自身のフィールドに持ち込んでセットアップを繰り返したら、
単にインナーチューブが出ている高さが違うだけで、実質的な油面は同じであることも気づくだろう。

フィールドも違う、パワーも乗り方も違う、そうそうマッチしない環境下で、別機種のサスを調整するのは、
エンジン組みながら、頭切り換えるって面倒なんすよww

なんだかんだ言いながら、もう1セット組むんですけどねww

明日も頑張ります(^^)



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