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YZF-R6エンジン完成しました

YZF-R6エンジン完成しました

全日本選手権前に開始していたYZF-R6は、当初メタルの焼き付きでクランクが回らなかったのですが、
よくよく調べるとカムシャフトの「虫食い」があり、
コンロッドやカムシャフト、メインメタル・コンロッドメタルの入荷待ちがあり、ようやく完成しました。


YZF-R6エンジン完成しました

「カムシャフトの虫食い」です。
カムノーズ先端が虫に食われたように表面剥離(異常摩耗)しています。

YZF-R6エンジン完成しました
カムシャフト焼き付きの原因は、コンロッドの組み合わせが間違っていたようです。
マーキングをヒントにパズルゲームして、再度トラブルが起きる可能性がある為、
4気筒全てコンロッド交換です。

YZF-R6エンジン完成しました

あとは通常通り、全ての部品を超音波洗浄して、シリンダーヘッド:シートカット&擦り合わせして、
タペクリ調整、バルブタイミング確認等を行って、完成です。

メンテナンスそのものよりも、トラブルシューティング(焼き付き原因)を探す方が大変ですね。
カムシャフトの摩耗は、オイル交換サイクルが長かったためと考えられますので、
高性能4サイクルエンジンは、早め早めのオイル交換を心がけましょう。

初期型の発表から10年経過してもなお、全日本でチャンピオン争いできる名機です。

御用命ありがとうございました。



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