

先日の破損したエンジンの破損原因を色々と考えております。
1つはキャブがゴミを吸って焼き付いた可能性。
フロートに、タンクの錆や軍手・ウエスの切れ端が、劣化したストレーナーを潜り抜け、
メインジェットに詰まって、流量が減って燃調が狂い「焼き付きに」至った例。
もう1つは、燃焼室容積が低かった。もしくはスキッシュエリアが狭かった例。
画像の左は、新品ヘッド。右は破損したヘッド。。。
右のほうが、なんとかく燃焼室が小さいのが判りますか?

なんとなくではなく、実際に小さいのです。
KSR-2のノーマルのボアサイズは、47.0mm
それに対し壊れたエンジンのヘッド、46.3mm
ボアよりも、燃焼室の大きさが小さいのです。
お客様に問い合わせたら、完全にノーマルで一度もチューニングしたことは無いそうです。

新品で持っている、純正ヘッドです。 大きさは、47.3mm
0.5mmオーバーサイズ加工を施すことを考えても、まあまあ妥当なサイズです。
しかも、ベース面から僅かに1段下がってから燃焼室が始まっているのがわかるでしょうか?
これが普通であり、通常の状態なのですが、壊れたヘッドは明らかにベース面からスキッシュが始まり、
その大きさも小さい。。。。
こんな事ってあるのでしょうか?
たぶん、コレは製品の加工誤差であったり、鋳造の型崩れが起きて、そのまま出荷された例でしょう。
過去にも数件、「未加工です」というヘッドが明らかに燃焼室が小さかった例があります。
実際には、ヘッドガスケットも入るしスキッシュエリアの隙間は、ゼロになってピストンが当たるわけではないのですが、やはり規定値から外れてしまうと、こういった例も起こりうると言う事です。
特に、レギュラーガソリンは異常燃焼を起こしやすいので、KSR-2にはハイオクがベストでしょうね。
チューニングしていないのに、不意な焼き付きが多発するのは、オイルや燃調だけではなく、
シリンダーヘッド容積が低すぎるのかもしれませんよ。
明日も頑張ります。