
2台同時進行しておりましたが、初めの1機を完成させて、本年度の業務を納めることにしました。



少し前からですが、NINJA250もYZF-R25も「コンロッド&ピストン」を先入れして、シリンダーごとアッパーケースに組み込み、コンロッドボルトを締め付けるように作業工程を変更しました。
ケース一体型シリンダーのST600エンジンなんかでは普通にこういった作業をしていますし、
600エンジンが続いた後に、フト思って作業方法を変えたら、思いのほか楽だったので、
今回のCBR250RRも、同じように作業してみたら、このエンジン台で作業している限り、
とてもスムーズに作業が行えました。 うん。やっぱ違和感ない。


メインメタル・コンロッドメタル・バランサーメタル、ピストン&リングなどを交換し、
性能の肝である「バルブシートカット&擦り合わせ」を行って、タペクリ調整・バルタイチェックして完成
残るもう1機は、年明けから組み立てることにして、本年度の作業を完了しました。

会計士さんにアドバイスいただいて、本年度の御依頼に関しての総計を行ってみました。
この工場に越してきて1年経った2012年度では、大部分が「ブログを見て」というご依頼が半数以上だったのに対し、2018年度では今まで御依頼いただいたお客様からのリピートだったり、ブログを書く時間がないときにアップする「Facebook」を見た方が「Messenger」からお問い合わせしてきて御依頼に至る傾向が多くなってきたことが判りました。
決して、ブログからのご依頼が減ったのではなく、問合わせや依頼方法が「多様化」したのかな?と思いますし、「Google business」に登録したことで、直接ご来店いただいて相談される方も増えました。
ただ、お電話での問い合わせも多くなったのですが、
この業界で多くの人が言っている通り「初めに名乗らない人間は、聞きたいだけで、決して依頼に至らない。」というのは、変わらないものだなと思いましたね。
個人が特定される「Facebook Messenger」は「本気で考えている」とコチラも分かるので、
できる限り詳細に、聞きたいことを的確に書くようにしていますし、文章で残るので、
「あの時、電話で話してもらったのって、なんでしたっけ??」ってことがないので、
手を止める時間は限られて、私にとっては「最適なご依頼方法だな」と感じることが多かったです。
そして、
本年度のエンジンオーバーホール総計は・・・・82機!
・・・でした。
年間100機!を目標としていたのですが、昨年より3機ほど少なかった。。。。(T-T)


理由は簡単。
KSR‐2の「コンロッド、シリンダーヘッド、48.0mmオーバーサイズピストン」が次々と廃盤になり
昨年は30機を超えていたKSR-2エンジンメンテが、22機とメンテが滞っていたことが1番でしょう。


なので、作っちゃいましたよ。オリジナルピストン。 もうスッカラカンww

おかげさまで、エンジン個数は伸びませんでしたが、シリンダー加工は過去最高数でした。
シリンダー単体で修理しますので、ガンガン送ってくださいよ~(笑


ミドルクラスのエンジンは、やっぱりYZF-R25が一番多かったのですが、
NINJA250エンジンも、L型はもちろんK型のエンジンも思っていたより多かったです。
丈夫で長持ち。トルクフルで乗りやすいK型は、愛される250㏄クラス普及の功労者です。



NINJA250といえば、嬉しいことに2018年型NINJA250もレーサー化の御依頼を頂戴しました。
まだまだECUや足回りのセットアップに時間がかかっていますが、マシンの潜在的ポテンシャルは高く、2019年度は「台風の目」になってくれることを期待しちゃいます!!

そして、もう1つのニンジャ 個人的に最も応援している、NINJA250SL!!
嬉しいことに、今年はマシンで3台、エンジンで5機携わらせていただきました。
まいど毎度言ってますが、このマシンはKLX250がデビューした時から望んでいたマシンです。
まさか、最終年度になってから出てくるとは、夢にも思わなかったです。
たった2年しか製造販売されていませんが、のちに歴史に名を遺すマシンだと思います。

YZF-R6エンジンでは、ユーザー様が好成績を収めていただき、
全日本にエントリーしていた時と変わらず御依頼が多かったです。
新型になりましたが、基本的な構成は変わらずにECUと足回りの高性能化がメインなので、
このエンジンとも10年以上の付き合いになる訳です。息の長い名機ですね。


長く参戦をお手伝いさせて頂いている「鈴鹿ミニモト4時間耐久レース」は、
昨年よりZ125Proがメイン機となり、ライム社長+SAKKYに、“世界のザーニシパイセン”こと、
西澤選手が加わって、スタート1周遅れのハンデを吹っ飛ばし、同一周回まで挽回し、
昨年と全く同じ「GROM/Z125proクラス:3位」という成績を収めることができました!
こんなミラクルなレース、もう2度と出来ないでしょう!(起こしたくないしww)

今年は、17番ピットには3回くらいしか応援に行くことが出来なかったです(汗
250レースの初期のころからお付き合いさせていただき、NINJAもR25もこの人たちが居なかったら携わるキッカケが無かったと思います。それぞれ、来年に向けてのプランがあると思いますが、2019年も宜しくお願い致します(^^)

今年は、17の時から夏冬春休みにバイトに来てくれたRyoが通年来ることになり、
そして冬には、大学受験準備でSUS441を卒業することになり、まあ何かと彼には振り回されましたが、いろいろあって楽しい時間を過ごさせてもらったと感謝しています。 この数年のハーネス製作は、ほとんどRyoが作っていましたしね。

キッズやジュニアライダーの成長を見て嬉しく思うるのは、ジジイになった証拠ですかね(笑
DR-Z50で走っていた「ベイべ~君」が、NSF100やNSR‐miniに乗る前に・・・と乗り始めたのが、
10インチのSUZUKI GAG
私自身、19歳ごろの時に乗っていたので、なんだか嬉しくなっちゃいますね。
あのGAGがジャストサイズ!・・・ってのも、なんだか見てて可愛いのですが、
すでにお父さんの乗るNSR50と同タイムを叩き出しているそうなので、来年も目が離せませんww


そして(鈴鹿ミニモトKSRクラスで優勝した)Nob&コバマコが、シーズン途中で気にかけて面倒見だしたことで知ることとなったReiは、彼らが見出した通りメキメキと速さと頭角を現し、ついに全日本最終戦では「YAMAHA YZF-R25トップタイム」をたたき出し、今年JP250チャンピオンとなった選手の次でゴールするまでに成長しました。
泊まり込みでエンジンを造りに来たNobと、ずっと走りを見てアドバイスを送ってたマコっさんの努力の賜物でしょう。来年はどんな活躍をするのか、楽しみなライダーです。(^^)

今年も、善き出会い 善きお仕事に恵まれた一年でした。
来年は年号が変わる激動な年になる予感ですが、変わらぬお付き合いと御愛顧のほど、
宜しくお願い申し上げます。
2018年12月31日 SUS441代表 吉井博樹