
もてぎ7時間耐久レースに参戦するお客様のエンジンが完成しました。
新車から数百Km走ってから持ち込まれたので、各部の「アタリ」はついてヘッドも初期歪みが出て、
いつも通り「シートカット&擦り合わせ」を行い、レーサーとして組みつけて完成しました。
新車の街乗りマシンから、長丁場の耐久レースに参戦に向け「2次ケースカバー」が必要なのですが、
今回は入荷したての「FPRコウダ製:衝撃吸収2次ケースカバー」を御購入頂きました!

その前に、YZF-R25のクラッチカバー問題について、ご説明いたします。
まず、1番目の問題は「クラッチカバー」の張り出した頂点が転倒によって路面と強く当たると、
「クラッチが切れない」「クラッチ操作が重くなる」という事例が幾つも報告されています。
同カテゴリーのニンジャと比べると、遥かに軽くできているエンジンですが、クラッチカバーが薄すぎて、
転倒すると変形してしまい、ラックアンドピニオンのクラッチリリーズが動かなくなってしまうんです。
スリップダウンなら、他の転倒スライダーが衝撃を吸収してくれるかもしれませんが、
ハイサイドや、路面に叩きつけられるような転倒では、一発でクラッチに不具合が出てしまいます。
2番目に、ウォーターポンプカバー。
エンジンカバーの中でも先端に位置し、カウルからはみ出している時もあり、
転倒すると、カバーが削れて冷却水漏れを起こすだけでなく、中のインペラーガ回らなくなって、
中の樹脂ギアともども粉々になってしまった・・・という画像もお見せいただきました。
3番目に、オイル注ぎ口(フィラーキャップ)部が他より飛び出しているため、
他の問題と同じように、転倒してO-ringまで削れてしまったので、泣く泣くカバーごと新品交換。。。
という事例があったため、できればこの部分もカバーしたい。。。
という事で、画像のようにウォーターポンプカバー、フィラーキャップをもカバーした
「2次ケースカバー」を作っていただいたのですが、コレでも未だ「クラッチ問題」をカバーしきれていないので、
内側に衝撃吸収用のラバーを仕込んだのが、このカバーなんです。

中心部の厚みも、周辺とほぼ同じで凹部にラバーを仕込めるように1段低くなっています。

ACM側も、YZF-R6で事例があったように、転倒によってカバーが歪み、中のステーターコイルがローターと接触して、
発電しないだけではなく、金属プレートが剥がれ落ちてエンジン内部に残ってしまった。。。という事がないように、
出来る限り転倒したあとの「歪み」を最小限に抑えるため、コチラにも衝撃吸収用ラバーが仕込まれています。
耐久レース以外にも、転倒リスクや交換部品の低減などに役に立つ商品だと思います。
・FRPコウダ製:YZF-R25用 衝撃吸収2次ケースカバーSET ¥25,000円(税別・送料別
・FRPコウダ製:YZF-R25用 衝撃吸収2次クラッチカバー R側 ¥16,000円(税別・送料別
・FRPコウダ製:YZF-R25用 衝撃吸収2次ACMカバー L側 ¥12,000円(税別・送料別
お求めは、SUS441、FRPコウダ様にて!
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