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インジェクター・クリーニングサービス始めました

インジェクター・クリーニングサービス始めました

インジェクター洗浄サービス始めました。

4輪では一般的ですが、2輪(特にレース用マシン)でも近年はFi化が進み、
4~5年ほど前から問題があった場合などに個別に作業依頼をしておりましたが、
この度サービスショップ契約を交わし「インジェクター・クリーニングサービス」を行う事となりました。


・インジェクター洗浄+性能測定  1個単価 : ¥4,200円(税別・部品代別

インジェクター・クリーニングサービス始めました


今までの流れでは、
レースシーズン終了後に弊社にエンジンを送って頂く際「スロットルボディ一式」も送って頂き、
此方でインジェクターを取り外し、サービスショップへ発送。

スロットルボディは外装洗浄と、ベンチュリ―内のワニス等をクリーニング。
洗浄とメンテナンス、性能測定が終わったインジェクターの「O-ring」や「ダンパー」を交換して、
スロットルボディに組付けるところまで行っていました。

もちろんインジェクター単体でも受付可能ですが、
スロットルボディには「吸気圧センサー」以外にもBASスクリューなど、
個別に注文できない部品も色々ありますので、
できる限り「スロットルボディごと」御依頼頂くのがトラブルを未然に防ぐ手立てかと思います。
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インジェクタークリーニングの効果について

レースという過酷な環境下にあるインジェクターはノーメンテナンスで使い続けると、
程度の差はあれ、インジェクター外表面や噴孔内部にカーボン(タール、ピッチ、スラッジなど)が付着します。

インジェクターの穴は人の目で判別することが難しく、かつ噴射を目で見て確認することも難しいため、
スプレーパターンや霧化特性(どの穴がドコに向かって噴射しているか)が悪化し、
始動性の悪化やアイドリング・回転上昇・回転キープ時の不安定さを招き、
知らず知らずのうちに性能低下・レスポンスやトルクフィールの悪化を招きます。
インジェクター・クリーニングサービス始めました


とうぜん、インジェクター内にガソリンピッチが堆積すると、内部抵抗になって噴出量が低下するだけでなく、これら劣化状況は「気筒間」で劣化状況が変わってくるため、同じマップでも流量が違う事で空燃比の差異や出力差を生み、気筒間出力差異は「エンジン全体の振動」を増やし、高回転まで綺麗に回らないなど実際の戦闘力を低下させます。


また、過去にライダーから「何かいつもより回転が粗い気がする・・・」というコメントでクリーニングを依頼したら、インジェクターの誤作動やチョークといった「破損状態」を知る事となり、耐久レース中のトラブルを未然に防げたと確信した事例があります。

そういったインジェクターのトラブルは、新車時や年式が若いと起きりにくいですが、
キャブ車時代にもスロットルバルブやジェットニードル、本体の劣化などがあったように、
キャブレターOH=インジェクタークリーニングだとご理解いただければ良いかと思います。

インジェクター・クリーニングサービス始めました

サービス内容

弊社ではインジェクター本体を単に洗浄するだけではなく、
下記メニューを実施し、性能レポートを発行しております。

・洗浄前噴射量測定
・洗浄前スプレーパターン確認
・洗浄前リークテスト
・抵抗値測定
・洗浄後噴射量測定
・洗浄後スプレーパターン確認
・洗浄後リークテスト

これらは、各気筒間インジェクター単体で行うので、明らかに左右差や平均差がある個体は、
お客様判断で交換して頂くこともお勧めさせて頂きます。

もちろん、スペアインジェクター、スペアスロットルボディがあるならば、
綺麗に左右差が無いもの。平均的なものを選定して組み込んだ方が、エンジン性能的に優れるのは言うまでもありません。

単気筒の場合も、スペアエンジンやスペアマシンで「同じマップなのに空燃比が違う」という原因は、
インジェクター本体の流量差や劣化具合に差が生じている可能性もあります。

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具体的な例では、YZF-R25(2015年式)の場合、過去1度もインジェクター洗浄が行われていなかったため、流量の低下と気筒間バラツキが生じていましたが、クリーニング後には「流量:約2.5~3.5%アップ」気筒間バラツキは「約35~60%改善」しています。

もちろん燃料流量はマップで管理されているので、ここでの絶対流量(最大値)=出力性能ではありませんが、1枚のマップで2気筒ぶんや4気筒を制御しているならば、この気筒間バラツキは少ない方が良いですし、電子加速ポンプ制御を増量したい時には「絶対的な流量」が欲しいわけです。

インジェクターを複数持っていれば、この気筒間バラツキを抑えることは可能ですが、
スペアが無かったとしても、プラグや燃焼室の焼けを見て「焼けの差」=インジェクター流量だと知っていれば、焼けが違っていても不具合なければ、レースに集中できるという訳です。

また、過去には「幾らサブコンで増量しても、ギリギリ流量が足りていなかった」というカスタムエンジンに、複数あったインジェクターで一番流量が多かったものを組み込んだら、「ちゃんと増量した分のAFが検知されました!」と報告を受けました。こういう使い方はイレギュラーですが、目詰まりおきたインジェクターでは高性能を発揮できない、良い例だったと思います。

弊社では、以下の機種で施工実績があります。

HONDA:GROM、CUB110、CBR250R、CBR250RR、CBR600RR・・・
YAMAHA:4st-JOG・ビーノ・ギア・VOX、シグナスx125、YZF-R25、YZF-R6
Kawasaki:Z125Pro、Ninja250R、NINJA250、Ninja250SL、ZX-6R、
SUZUKI:GSX-R600・・・

一覧にない機種では、
先ずはインジェクター(スロットルボディ)をお預かりして、インジェクターの型式を確認。
その後、施工業者様に内容を依頼するという流れなので、
先ずは「年式・機種名」などご相談下さいませ。

インジェクタークリーニング シーズンオフに、大事なレース前や、Map製作前に。


・インジェクター洗浄+性能測定  1個単価 : ¥4,200円(税別・部品代別

ご用命は、当店のHP【netshop-441】まで!

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